













第93回アカデミー賞®国際長編映画賞を受賞し世界中で映画賞を総なめにしている本作。主演は『ファンタスティック・ビースト3』『インディ・ジョーンズ5』への出演も決まった北欧の至宝マッツ・ミケルセン。名匠トマス・ヴィンターベアとは『偽りなき者』に続き二度目のタッグ。
マッツ演じる冴えない高校教師とその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の理論を証明するため、仕事中にある一定量の酒を飲み、常に酔った状態を保つというとんでもない実験に取り組む。すると、これまで惰性でやり過ごしていた授業も活気に満ち、生徒たちとの関係性も良好になっていく。同僚たちもゆっくりと確実に人生が良い方向に向かっていくのだが、実験が進むにつれだんだんと制御不能になり…。













1969年3月19日、デンマーク出身。93年デンマークの国際映画学校を卒業したのち『The Biggest Heroes』(96)でデビュー。95年にはラース・フォン・トリアー、セーレン・クラフ=ヤコブセン、クリスチャン・レヴリングと共に“ドグマ95“を設立。ドグマ95の第一回作品『セレブレーション』(98)でカンヌ国際映画祭審査員賞を含む数多くの国際的な賞を獲得し、国際的飛躍を果たす。その他、これまでの主な監督作は『アンビリーバブル』(03)、『ディア・ウェンディ』(05)、『光のほうへ』(10)、『偽りなき者』(12)、『遙か群衆を離れて』(15)、『ザ・コミューン』(16)など。
※順不同・敬称略
主人公にはいい仲間がいた。みんなで人生を取り戻そうとした。友情があって、救われた。自分ひとりだけで人生を輝かすのは難しい。
ほろ酔いの私は情が厚くて優しくて可愛いから好き。0.05%を意識しながら、生きてる素晴らしさを噛み締めるため今夜も飲みます。
この映画を観ることは私にとってもひとつの実験でした。その実験によって得られた結果は、酒を飲んでも飲まなくても人間の中には時に純一なものが生じるということでした。
何かを試す時は試す者も試される。次の場所に自分を連れて行くのは得るものと失うものがあるという覚悟だ。この映画はその勇気をあくまでも明るく教えてくれる、いくつになってもアナザーラウンドはあると!
強い個として存在したくてお酒を飲むのに、私たちは飲めば飲むほど薄れてしまう。この映画は人間の希薄さ浅はかさ、儚さを味わう宴だ。悪酔い、二日酔い必至。
アウトだよ。ダメだよね。ごめん、分かってんだよ。分かってんの。でもね、でも、でもさ。こんな方法しか思いつかないの。ごめんね。
ほろ酔いは心地よく、泥酔は切ない。北欧の中年男たちが身をもって示す真理に極東の初老男(私)は共感し、 新たな一歩への勇気をもらいました。
トマス・ヴィンターベア監督は「偽りなき者」に続いて、俳優マッツ・ミケルセンを再び最大限に酔わせ、忘れられない芳醇な傑作を創り出した。社会に呑まれ、人生に冷めかけた観客を陽気に酔わせ、そっと包み込んでくれる。映画館を出た後も、この“映画酔い”はいつまでも終わらない。さらにラストでは酩酊状態を明日へのダンスへと変えてくれる。
お酒を飲むことを、これだけ前向きに肯定してくれる映画はなかった。そしてその限界も。酒を愛するすべての人、必見。
この映画は、人生はエンターテイメントではなく、ドキュメンタリーだと改めて気づかせてくれる。
お酒好きもそうでない人も必見!今までにない角度から、お酒と人生の楽しさ・可笑しさ・切なさを教えてくれる。
酒と涙と男と男と男と男。 酒の良さと酒の悪さを、ここまで見事に表現した映画は他にないだろう。お酒飲みたい・・・けど、飲みたくない・・・けど、やっぱ飲みたぁ~い
痛快にして痛切。 これは紛れもない人生賛歌です! 人生に祝杯を!そしてマッツ・ミケルセンに100%酔いしれろ!!
これほど大真面目に、人が飲んだくれになっていく過程を描いた映画を初めて見た。ここには、酒飲みへの祝福と教訓とが奇妙に同居している。
コメディとは信じられない。アルコールに頼ったその結末を知っているだけに鑑賞中ずっと泣きそうだった。
悩める男たちの青春物語が自分と重なって、こそばゆくも温かい気持ちになりました。嬉しい時、悲しい時、勝負の時。飲んでたなぁ。